ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada

瑠璃通信2部 155 誕生日と父の日

6月18日
日本語クラスの生徒の一人が「主人から先生にプレゼントです」と、タンゴのCDを下さった。開けてびっくり玉手箱。何と藤沢蘭子さんの歌でござった。子供の頃名前だけは聞いた事があるが、歌を聴いた記憶はない。
CDは新しい物で、どういう経路で手に入れられたのか聞きそびれたので、次回お会いする時に聞いてみよう。インターネットで調べてみたら、藤沢蘭子さんは1950年代に日本でタンゴブームに火をつけた歌手で、アルゼンチンに来た事があるのだそうだ。
私より少し年長の夫は懐かしがって、タンゴ嫌いの夫が自分からラジカセで聴いている。澄んだ柔らかい歌声に魅了される。それにしても、祖国で忘れ去られた歌手の歌をこんな遠い異国で聴くなんて。
ところで先日、ミトレの駅で話しかけてこられた杉本さんは「盆栽の杉本」として、アルゼンチンでは有名な方だそうだ。おみそれしやした。
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                     珍光景。何故か家の前に巨大マテ(マテ茶を飲む容器)が
6月19日
今日は父の日でしかもの私誕生日。母の日に電話もメールも寄越さなかった息子に、先日嫌味メールを送ったせいか、たった一言「誕生日おめでとう」と言う、ぶっきらぼうなメールが息子から届いた。
シアトルの長女からは電話で、孫達が入れ替わり「グランマ、たんじょうびおめでとう」と可愛い声。そばで夫が「今日は父の日だぞ」と僻んでいるので、孫達に「ほら、グランパに父の日おめでとうは?」と言って、夫に受話器を渡す。
ニューヨークの二女はスカイプでビデオ通信。ハーフの孫娘がアルゼンチンバーバとジージに英語と日本語でおめでとうを言う。夫が「おれより良い発音してる」だって。たしかに・・
二つの祝い事が重なったので夫が「今日は豪勢に、高級レストランへ行こう」とまあ、晴天のへきれきみたいな事をのたまう。アパート裏のポサダ通りにはアヤクーチョとカジャオの間の100メートルの間に3軒のレストランがある。一番手前のレストランでメニューと価格表を眺める。ここは食事とショーがセットで約300ペソ。
夫が即座に「パス」。次のは1品が約100ペソ。又もや夫は「うーん、パス」
かくして、例のごとく3番目の「エル・サン・フアニーノ」に落ち着く。今や顔馴染みになったボーイさんに
「今日は私の誕生日」と言うと「それはおめでとう!」
「でも、聞かないで(年を)・・」と言いかけたら、「ノーノーノー、けして聞きません」と笑ってる。
私はステーキと特大黒ビール。夫はワインにモンドンゴ。ここのステーキはソースもなく、単に塩味だけだが肉に甘みがあって実に美味しい。でもでかすぎて、大食漢の夫が手伝ってくれても食べ切れず、残りは家に持って帰った。
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                              500gはたっぷりありそうな巨大ステーキ
後ろの席にアメリカ人観光客らしいおじいさんが一人で座っていて、何やらボーイさんに言ってるがボーイさんは英語が分からず、私達に「通訳してくれ」と言う。
話を聞くと、「自分はカリフォルニアから来た、子供が9人いる、妻は40才だ(どうやら再婚らしい)、18才の末娘がアメリカら、7時半に父の日おめでとうの電話をかけて来る」「もう7時半よ。ホテルにいなくて良いの?」
「あとでかけ直してくるだろうから構わない」
ボーイさんに通訳すると困った様子。店は混雑してるのに、注文ではなく雑談なのだから。おじいさんはテーブルに子供達と奥さんから来たカードを並べて他の客達にも見せている。私に礼を言ってワインボトルを差し出すので、お断りした。異国で一人で父の日を過ごすのがとても寂しいらしい。
しばらくして英語の達者な女性(店の経営陣らしい)が出勤してきて、とても丁重に話を聞いてあげてるのには感心した。
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                                    エル・サン・フアニーノの1階部
by ruriwada | 2011-06-24 02:14 | Comments(0)