ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada

瑠璃通信2部 番外編 鹿児島2

3月19日
息子が「仕事で指宿に行くけど、一緒に来る?」と聞くので、喜んで付いて行った。指宿はポカポカ陽気。菜の花が真っ盛りだ。まさにここは南国。仕事は12時からなので、早めに家を出て砂蒸し風呂を楽しんだ。
息子は親孝行のつもりか、毎日違う温泉へ連れて行ってくれる。事あるごとにひとを年寄り扱いするのは気に入らんが、色々気を使ってくれるのが嬉しい。でも口から出るのは「まだまだこんなことで親孝行したつもりになってもらっちゃ困るぞな」
息子は「はいはい、わかりましたよ」
砂風呂って初めてだったけど、すごく重いんだね。胸が苦しいくらいだし、おまけに尻が火傷しそうに熱い。それにしても息子と並んで砂に埋まってるなんて、これが最初で最後だろうなあ。
瑠璃通信2部 番外編 鹿児島2_f0135018_20433066.jpg

              鹿児島市内の温泉銭湯からは櫻島が見える
3月20日
今日は日曜なので息子が「母さん、鹿児島はもうほとんど見たよね。熊本へ行こうか」
「うん、いくいく」といそいそと出かけたまでは良かったが・・・
家を出た時は小雨だったのが途中から大雨になった。水しぶきで前が見えないような九州道を飛ばすこと2時間。熊本インターで下りてすぐのガソリンスタンドに寄り、息子が「しばらくオイル交換してないからやってもらう」と言う。
ところが・・ここで大問題発生。
息子のランドクルーザーは一年前に中古で買ったのだが、外したネジがはまらないというのだ。ネジ穴が磨滅していたらしい。結局レッカー車が来て鹿児島市内の修理店に運ばれ、息子はレンタカーを借りて、大雨の中を戻る。何のことはない。大雨の中を往復4時間ドライブしただけに終わってしまった。
毎日温泉に浸かっていい気分になっていたバチが当たったのかもね。それとも湯当たり?
「それにしても、今回の母さんはトラブル続きだね」と、息子があきれている。
確かに災難続きの旅だけど、見ず知らずの他人から一杯親切をもらった、感動続きの旅でもあった。
ここのガソリン店の店員も「せっかく熊本に来られたのだから熊本城でも見て行かれては」と、わざわざわ車を回して来て「自由に使って下さい」と言う。
「ガソリン店の代車ですか?」と息子が聞くと、「いえ、僕の車です」と、人の良さ丸出しの笑顔で言う。さすがそこまで甘える訳にはいかないからお礼を言ってお断りしたが、親切さに感激した。
瑠璃通信2部 番外編 鹿児島2_f0135018_20461213.jpg

                      指宿はもう桜が満開
3月21日
鹿児島中央駅朝8時の新幹線で東京へ向かう。博多から座席指定はほぼ満席、自由席は超満員で、座席指定車とグリーン車の間の連結部にも大勢の人が立っている。ほとんど皆大きな荷物を抱えている。
生活物資不足の地区へ関西や九州地方から買って帰るのだろうか?鹿児島で懐中電灯を買おうとしたら、売り切れ、とうぶん入荷の見込みも追ないと聞いてびっくりした。
今日は朝から雨。雨は放射能をくっつけて落ちてくると言う。上野駅で傘を買い、マスクをし帽子をかぶる。私はあまり心配していないのだが、アメリカに住む娘たちが連日うるさく言ってくるのだ。アメリカは今回の日本の原発事故に対して集団ヒステリー症を呈しているようだ。
家に帰ってから震度は2ぐらいだが3度余震があった。完全に終息するまでにはまだまだ時間がかかりそうだ。
明日成田からアメリカ経由でアルゼンチンへ向け出発の予定だが、アメリカでは日本からの便の乗客全員に放射能検査をしてるという。さてどうなることやら。
by ruriwada | 2011-03-22 20:47 | Comments(0)