ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada

瑠璃通信2部 130 日系ナス

22日
夫の前回の勤務先の社長一家を夕食にご招待したら、8才、5才、1才5ヶ月の3人の子供たちを連れてやって来た。この前この子たちに会ったのは、サンイシドロの豪邸に招待された時以来だから丁度1年ぶり。3人とも見違えるような成長振りだ。
長男のフェリクスに「あの、カエルのプール(庭のプールの表面が全部、緑色のカエルでおおわれていた)で泳いでるの?」と聞いたら、何と昨年10月にサンイシドロの豪邸から、中華街近くのベルグラーノのアパートに引越したそうだ。え?まさか会社が倒産?
でも聞く訳にもいかないしなー・・・。
ご主人が「私の年老いた父がベルグラーノに住んでるから」、続けて奥さんが「それに私の職場まで車で5分で行けるし」と説明してくれたのでほっとした。それにしても,よく引越しをする人達だ。
フェリクスは日本に非常に興味を持っていて、忍者が大好き。じゃじゃ馬の妹の事を「カミカゼ」と呼んでいる。気の優しいリトルジェントルマンである(スペイン語だと紳士はカバジェロ)。折鶴の折り方を教えて上げたら、一生懸命折っていた。
23日
インターネット会社のテクニコ(技術者)が2人やって来た。「テクニコが来たらすぐ電話して下さい。私が話します」と、オスカルから言われていたので、電話をかけ、話してもらう。
ルーターが不良品なのではなく、やはりインターネット会社の問題だったらしく、すぐに回復した。前にも言ったけど、反大統領の旗印であるクラリンの系列会社のカブレをつぶそうとして、色々妨害工作が行われてるのだそうだ。
10月に大統領選をひかえているので、スパイ合戦も盛んらしい。どこの職場でも政治の話は禁句だそうだ。この国では市や町でもトップが変わると、まず上位者の首の総すげ替えが行われるから、皆戦々恐々なのだ。
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 街角光景。アルゼンチンでは光熱費はドラッグストアで払う。入り口にパゴ・ファシル(支払い・簡単)と書いてあり、いつも店の前に行列が出来ている。買い物客は並ばず入れる。

24日
タンゴクラスはホアンが辞めてから男性はずっとS氏一人の状態が続いていた。ホアンは日本人のノビア(恋人)を見つける目的で入会したらしいのだが、女性陣は一人を除いて皆ミセスなので、あきらめて辞めたのだろう・・・と全員の意見が一致した。
なにしろ、ホアンは女性に紹介されるたび、メルアド、ケータイ番号を聞き、デートに誘っていたのだ。相手が結婚してると分かると、とたんに別の女性にアタック。お気に入りの女性には「離婚しないの?」と聞いたそうだから笑ってしまう。
この国の男性は人前で恥も外聞もなく女性を口説き、断られてもケロッとしてる。なんせ、口説くのは社交辞令と言われている国だ。口説かれないと怒る女性もいるとかいないとか・・
そこへ今日、一人の日本人青年が入会。アルゼンチン滞在は短期だが、本場でタンゴの手ほどきを受けたくて、と言う大阪弁の好青年だ。タンゴクラスに通う楽しみが増えた。へへへ。
28日
ベルグラーノに住むボランティア随伴仲間のNさんからランチのご招待。他にもTさんとFさん。Nさんもアルゼンチンは2度目で、前回も私たちと1年間一緒だった。ベルグラーノは大使館員、日系企業の駐在人など多くの日本人が住んでいる、比較的治安の良い地区だが、正月に穴掘り強盗団に入られた銀行もここにある。
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レコレタ墓地のある公園では毎週末、色々なパフォーマンスが行われる
29日
料理クラスの今日の献立はナスの豚挽き肉詰めとナスの味噌ころ。生徒の一人ネリダさんが大きな農園を持っていて、今が旬のナス料理を教えて、という要望なのだ。普通のスーパーで売ってるナスは巨大でしかもパサパサしてるからあまり美味しくない。
中華街のナスは小さいがヒョロ長くて詰め物には向かないが、ネリダさんが持参したナスは日本と同じ物だ。ネリダさんは時々自分の畑で取れた野菜類を持って来て下さるが、どれも日本の物だ。
1世達が100年近く前の移住時に日本から持って来たタネの子孫で、純日系野菜たちなのだ。以前見事な生シイタケを沢山頂いたが、とうとう菌が取れなくなって、今年でシイタケ栽培は終わりとか。日本から持ってきて上げたいが、検疫上無理だろなあ。

珍食物 モコチンチ。梅干より一回り大きいサイズの乾燥桃。お湯に浸してジュースとして飲む。ボリビア名物
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by ruriwada | 2011-02-14 04:13 | Comments(0)