ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada
8月1日(月)
2時頃ニュージャパントラベルに行っての帰り道、珍しく夫からケータイに電話があった。「セントロ日系から電話があって、今日はタンゴはないがスペイン語はある、先生が待っている」と言う。エエッ?そんなバカな。
先週はセシ先生のスペイン語が休みで、タンゴだけだったのだが、、秘書が「来週はクラスは全部休みだ」と言った。先生からは来週はありますと聞いていたので、「スペイン語も?」と、2度も念を押し、さらに私のスペイン語の聞き違いかと、スペイン語の堪能なタンゴの先生からも聞いてもらったら、確かに休みだと言われたのに・・・
それにスペイン語は4時半からのはず。
セシに電話したら、「グループレッスンは全部休みだが、個人レッスンはあります。でも時間はいつもの4時半からです」
まったく何がどうなってるのやら・・
セントロ日系の秘書たちは大学生のアルバイトが多い。先週の秘書が勘違いし、さらに今週の秘書が怪しげな日本語で伝えたので夫が誤解した、というのがこのこんぐらがりの原因らしかった。
急いで家に帰りセントロ日系に行く。
セシ先生が「大丈夫だった。換えてもらえた」と100ペソ札を渡してくれた。先日ナシオン銀行で1,000ドルをペソに両替してもらった時、銀行員が機械で数えて渡してくれたのだが、100ペソ札一枚の角がちょぴり欠けていた。
この国ではどんな汚い札でも流通してるのに、何故か少しでも欠けているのは受け取ってくれないのだ。セシのご主人が銀行員なので、取り替えてもらえるか聞いてもらったのだ。
100ペソ損せずにすんでラッキー!
ところで先生の話では、私達がラ・リオハに行ってた間、サルタで外国人観光客が2人殺されたそうだ。ツアーで相席したベルギー人が「明日はサルタヘ行く」と言っていたのでギクリとしたが、若いフランス人女性2人だった。
死体発見の翌日逮捕のニュースがあり、えらく早く解決したと思ったら、これが誤認逮捕。その翌日には釈放されたが、警察官から拷問されたと訴えていた。その後フランス大統領からクリスチーナ大統領に直接電話があり、政府はやっきになって捜査したらしく、すぐに数名が逮捕された。
4人が若いフランス人女性2人を暴行後射殺して死体遺棄、他に犯人の父親らが証拠隠滅、死体遺棄の手伝いをしたとかで逮捕された。この先が恐ろしい。犯人の一人は警察学校の生徒、その恋人の父親は現役警察官、他にも何人か警察関係者がいるらしい。仏大統領からの電話がなければきっと闇に葬られた事だろう。
被害者の携帯電話を犯人が恋人にプレゼントした事から足がついたそうだ。何ともお粗末でむごい事件だが、アルゼンチンには死刑がないそうだ。終身刑があるが、模範囚だと20年から25年で自宅軟禁になるという。
昨年パレルモ地区で、自分の家族を皆殺しにした老人が刑務所から出て自宅軟禁になったが、地区の住民の猛反対で刑務所に逆戻りさせられたという事件があった。
サルタは私の一番のお気に入りの場所で、そんな凶悪な犯罪が行われたとはとても信じられない思いだ。
# by ruriwada | 2011-08-20 08:58 | Comments(0)
7月31日(日)
昨夜ラ・リオハを夕方6時20分に出たバスは予定よりも1時間早い朝7時にレティロターミナルに到着。夫はこのターミナルで数回ケチャップ強盗(実際は液体クレンザーの様な液体を服にかけられただけで、盗難の被害には遭った事はないが)にあって以来、トラウマがひどく、「ターミナルの外の通りを歩くのがこわい、タクシーにしよう」と言う。
タクシー乗り場は超長蛇の列。20分程待ったが、待つだけで1時間はかかりそうだ。あきらめて外に出て、絶えず背後を振り返って警戒しながらレティロ駅前のバス停まで行き、バスで帰った。
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           街角風景。ブエノスアイレスの街中には至る所に花屋のスタンドがある
「今回の旅行は何もハプニングがなかったわね」と言いながらアパートのロビーに入った途端、ポルテーロ(管理人)が「今朝5時からエレベーターが動かない。後ろのサービス用エレベーターを使ってくれ」
「えっ!どうしよう、裏口のカギを持ってない!・・・エドワルドが持ってるかも」
「今日は日曜だからエドワルドは自分の家に帰ってる」
エドワルドはこのアパートの管理責任者で、私達も予備のカギを預けてある。平日はアパート内の母親の家に住んでるが、週末は市外の自宅に帰るのだ。おまけにたとえエドワルドがカギを持っていたにしても、裏口のドアには中からチェーンがかけたままだ。
しばし夫と二人で呆然。ややあって、「とどめの一撃だな」と夫。
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                      街角風景。旧式なポストをあちこちで見かける
「修理は来るの?」とポルテーロに聞くと
「頼んだが、今日は日曜だし、市長選挙だから、いつになるやら・・」と、気の優しいポルテーロが困り果てたようにぶつぶつ。それから何度か目の前で電話をかけて「住人が部屋に入れないで困ってる」と催促してくれたら、2時間位したら行く、と言う。
仕方なくロビーのベンチに腰掛けて待ってると、1階下の紳士が裏エレベーターから降りて来て「おや?旅行ですか?」
ポルテーロが説明すると、「家に妻がいるから、私の家で待ちなさい」と言って下さった。
このご夫婦は二人とも英語を話せるので、顔を合わせるたび「困った事があったら、いつでも相談にいらっしゃい」と、とても親切だ。息子さんがタンゴダンサーで、日本へも巡業に行った事があり、とても親日家なのだ。
「ありがとう。もう少しここで待ちます」と、お礼だけ言って待っていると2時間後に修理工がやって来た。30分程して、手動で動くようになると、ポルテーロが「とにかく、この二人だけでも先に部屋に入れてあげてくれ」と頼んでくれた。
修理工が1階ごとにボタンを押しながら10階まで行き、ドアを手でこじ開けて押さえながら出してくれ、無事、部屋に入る事が出来てほっとした。
エレベーターが直ったのは結局夕方だった。やっぱりこのアパートには、ポルターガイストが住みついてるのかもね。
このエレベータは側に非常階段がなく、乗ってる最中に停電や故障が起きたら、まさに缶詰状態で逃げ場がなく、以前から不安に思っていたのだが、今のアルゼンチンではこんなエレベーターは建築違反だそうだ。
とんだおまけつきのラ・リオハ旅行ではあった。
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                  街角風景。こんなポンコツ車が現役で走っている
# by ruriwada | 2011-08-15 02:27 | Comments(1)
7月30日(土)
ブエノスアイレス行きのバスが出るのは夕方6時20分。それまで何もする事がない。昨夜ホテルのフロントで聞いたら、100キロ先にオリーブ工場があって試食と直売をやってるという。「もう少し近くには?」と聞くと、「25キロ先の大學でも見学と直売をしてる、朝8時からだ」と言う話だった。
9時頃フロントで大学行きのタクシーを頼もうとしたら、昨夜と違うフロントの青年が「私のパパが大學で働いてるから、やってるかどうか聞いてみる」と、電話で聞いてくれたら、今日は土曜だからやってないって。
さて、どこで時間をつぶそうかと思案してると、フロントにツアー会社から電話が来て「5時半にホテルに迎えに行く」と言う。
「OK、でも10時にチェックアウト・・」と言いかけたら、件の青年が「あ、5時まで部屋に居て良いですよ」と言ってくれた。
夫は部屋に戻って寝てしまい、私はフロントで土産物店を教えてもらって出かけた。確かに2軒あったが、一つはキオスコの奥に棚一列、ほんの申し訳程度に土産物が並べてある。どれもブエノスで売ってる物ばかりだ。
もう1軒も小さな店でろくな物がない。ブエノスでは売ってない、オリーブのパスタがあったので、我が家用とスペイン語のセシ先生用にと2個買う。セシのご主人は銀行員だが、仕事が終わった後、日本料理店で働いていた事があり、料理作りが趣味なのだ。
昼食は又、ホテルの真ん前の昨夜の店に入る。従業員が皆、あれ?と言う顔をしてにこにこ。今日は夫はパスタと赤ワイン、私はタマレスと大好物のサルタの黒ビールの大瓶でご機嫌。サルタのビールはとても美味しいがブエノスでは手に入らないのだ。
昼食後ホテルに戻り、フロントで博物館がないか聞いていたら、そばを通りかかった女性従業員が「いくつかあるけど4時まで全部閉まってる」「え?じゃ、教会は?」「教会も何もかも全部。4時までシエスタ(昼寝の時間)」
呆然としてる私に向かって、セニョーラは両手を広げ、首をすくめて見せて「寝るしかないわね」と、大笑いしながら行ってしまった。
その言葉通り、夫は部屋に戻って又寝てしまった。全く、良く寝るやっちゃ。そのうち脳が腐っちまうんじゃないかなー。
5時にロビーに下りて行くと、昨日のツアーで一緒だった3世代家族とばったり出会った。ブエノスに住んでるそうだが、とっくに飛行機で帰ったと思っていた。れいのチリ火山噴火の煙で朝の予定の便がキャンセルになり、夜の便にやっと乗れることになったのだそうだ。
火山爆発からだいぶ経つが、いまだにアルゼンチンでは煙の流れる方向で、飛行機が飛んだり飛ばなかったりしてるのだ。
バスターミナルに行ったら、ブエノスアイレスのレティロ行きのウルキサバスが2台並んでいた。一方は20分早く出るセミカマ、他方が私達の乗るカマスイートだろう。
表示が何もないのでどっちだろうとキョロキョロしてたら、「オーラ、また、会いましたね」と声をかけられ、びっくり。行きのバスのアテンダントのセニョリータが笑顔で「戻るの?どれ、切符見せて」
切符を見せると、「あ、そっちのバスよ。私はこっち。ブエンビアヘ(良い旅を)」と言って、先発のバスで出発して行った。
日本人が少ないから覚えていてくれたんだろうけど嬉しかった。こんなささいな出来事で旅の印象がぐんと良くなる。
以下はラ・リオハの町
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見事なビール腹のパロボラチョ(酔っ払いの木)
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     裁判所
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     博物館
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     第一プラサ。横の建物がホテル・ナインドー
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     ホテル・ナインドーの正面
# by ruriwada | 2011-08-13 04:04 | Comments(0)
イスチグアラスト公園を出た後、1時間半ほど走ってTALAMPAYA公園へ向かう。ここはレンガ色の峡谷である。入り口で入場料一人20ペソ払い、身分証を見せてパソコンに氏名を登録。別館で入場料の受け取りを見せ又もや名前をパソコンに入力、その後さらに奥で公園ツアー代金一人85ペソを支払って、何故か又もや氏名を入力。
何のために3度も氏名をチェックするのかさっぱり分からない。おまけにぺちゃくちゃおしゃべりしながらの作業だからのろいこと。
ここのレストランで昼食を食べた後、公園ガイドの車で峡谷に向かう。最初30分ほどは道を走っていたのだが、途中で峡谷の中に下り、あとはひたすら枯れた川底を走る。夏には雨が降るそうだけど、雨の時やその直後はツアーは中止になるのかなあ?
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                             紺青色の空を悠然と舞うコンドル
それにしても良く揺れる。両側に150メートル位の直角に切り立った壁がくねくねと屏風のように続く。全てピンクに近い赤レンガ色で実に美しい。サルタのカラフルな岩にも感動したが、ここはサルタとも違う景観でまさに絶景。
ピンクの壁に向かって立ち、大声を出すと、2~3秒後に2度3度、背後からエコーが聞こえる。
この峡谷内に古代人の岩絵が沢山残されている。住居跡らしい岩棚のそばの石の上には穀物を入れたらしい穴がいくつも掘られている。入り口でチェックが厳しかったのはこの遺跡のためかも。
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                             古代人の岩絵
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                             古代人の台所?
アルゼンチンでの4年間にアンデス山脈やその周辺地域をずいぶん旅行したが、これまで地球上にこんな不思議で魅力的な所があるなんて想像すら出来なかった。まだまだこの他にも色々不思議な世界があるんだろうなあ。
行きは景色に見とれていたせいかあまり感じなかったが、車の揺れが半端じゃない。何しろ石ころだらけの川底を往復4時間も走るのだ。夫いわく「ここはサイの川原だ」
まさに地獄行き。とうとうわき腹が痛みだした。でも地獄を経験しても見る価値のある風景であることは確かだ。
ホテル着は8時。朝7時に出発して13時間の強行軍だから疲れたー。お惣菜を買いに行く元気もない。仕方なくホテルのバル(バー)でサンドイッチでもつまもうかと、部屋に入ってふと窓の外を見ると、ん?ホテルの真ん前の店に人が入って行く。中が見え、椅子とテーブルがあってかなりの人がいる。
あ!レストランだ!昨日散々探して見つからなかったレストランが、目の前にあったなんて。二人ともどうして昨日は気がつかなかったんだろ?灯台下暗しとはこのこと。
店はレストランと言うより、田舎の食堂だ。夫はロクロ、私はキノコソースのビフテキを食べたが美味しくて、その上安かった。地獄道の最後はグルメでグー!
# by ruriwada | 2011-08-12 02:45 | Comments(0)
7月29日(金)
ツアーバスが7時に来ると言うので、7時からのホテルの朝食を昨夜フロントで6時半にしてと頼んだら、快く承知してくれた。行って見ると大勢人がいる。なーんだ、皆ツアーに出かけるんだ。ギア(ガイド)が迎えに来て小型バスに乗る。同じホテルからおばあちゃん、中年夫婦、孫娘の3世代一家と私達、他のホテルで3人乗せ出発。他に大型観光バスも来ていたから、他の客達はそっちの方だろう。
早起きしたせいか他の人達は出発早々寝てしまい、ガイドが私相手にスペイン語だがゆっくり話してくれるので殆ど分かった。3時間ほどしてISCHIGUALASTO公園入り口に到着。ここで入園手続きと博物館見学をするはずだったが、まだ係りが来てないとかで、駐車場に停まっていた十台ほどの車と合同して公園ツアーに出発。
この公園内には有名な「Valle de Luna月の谷」がある。公園内は全て無舗装なので、前を行く車の埃を浴びながらの走行。月の谷はボリビアにもあったが、ここのは大規模でしかも本当に月の世界はこんな風かなと想像してしまう不思議な光景だ。
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                                                 月の谷
すり鉢を伏せた様な小山が見渡す限り無数に続いており、そこらじゅう奇岩だらけ。その中に「球場」と呼ばれる場所があり、野球の球ぐらいの真ん丸い石が沢山転がっている。自然と言うのは人間の想像を超えた不思議な造形をするものだ。
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                                              カンチャ(球場)
ガイドがしきりに「スブマリノ(潜水艦)」と言うので、はて、こんな山の中に何で?と思っていたら、何と潜水艦の形の岩だった。その他、モンヘ(修道士)の形やオンゴ(キノコ)型の岩がそびえている。
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                オンゴ(きのこ)
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                スフィンクス
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                スブマリノ(潜水艦)
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                モンヘ(修道士)
見物ポイントは5ヶ所あり、それぞれ現地のガイドが説明してくれ、いっせいに車を連ねて移動する。どうやら見学時間が決められているらしい。他の車の人達が日本人が珍しいのかしきりに話しかけてくる。
途中で夫が一人遅れ、さてはと思っていたら、案の定岩陰で立ちションしたらしい。女はそうはいかないから5時間もトイレをがまん。公園入り口に戻ったとたんトイレに駆け込んだ。
ここで入園料一人35ペソ(外国人は70ペソだが、私達はアルゼンチン在留の証明書を持ってるので国民扱い)払う。野生の狐が数匹ウロウロしている。観光客がエサでもやるからだろう。ここの博物館は小さいが恐竜が一体ある。近辺で見つかったものだそうだ。因みにこの公園はサンフアン州との国境にあり、月の谷はサンフアン側だ。
# by ruriwada | 2011-08-10 22:13 | Comments(0)