ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada

瑠璃通信54 野火

 アルゼンチンの野火はまだ続いている(25日現在)。一時下火になって、ブエノスアイレス市内にも久しぶりに青空が戻ったのだが、またまた風向きが変わって煙が戻って来た。煙はアパートの中にも入り込み、こもってしまうのか、外から帰って中に入ると、焦げ臭い臭いが鼻をつく。
目はショボショボ、喉はヒリヒリ。このまま行けばスモークサーモンならぬスモーク人間になりそうだ。クリスティーナ大統領様、どうにかして下され。
先月の牧畜業者のストをはじめ、政府は農業従事者とケンカ中だからなのか、今回のカンポ(田舎)での野火に政府の対応は実に冷たい。火付け犯人は2人逮捕されたものの、消火は地方の小さな消防署にまかせきりで、政府が軍や警察を派遣して手伝い始めたのは、燃え始めてから10日も経ってからだ。
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        煙に巻かれる牛達。モーいやーなんて言ってるかも
煙で視界が効かず交通事故が多発、あちこちの幹線道路が交通止めになったり、飛行機がキャンセルされたりしてるが、庶民はいたってのんびりしている。空港でも文句を言ったり怒鳴ったりする人は皆無。
アルゼンチン人によると、空港や飛行機会社などのストなら文句を言うが、今回のは自然災害みたいなものだから、騒いでもしょうがない、そのうち雨が降って消えるさ、だって。
そのくせ、フットボール(サッカーのこと)となるとガゼン人が変わってしまう。ライバルのリベルとボカは試合の度にファン同士殴りあいだ。日頃女性に優しく紳士的な若者達からは想像もつかないが、情熱が人生の全てみたいな人種で、直情径行型だから、血が騒ぐのかも。
テレビも野火とフットボール関連ニュースを同じウェイトで放映している。いや、まだ燃えてるのに、もう飽きたのか、昨日あたりからはフットボールの方が優先されてる感じだ。
てなわけで、今回はブエノスアイレスの現況報告でした。
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          サッカー場の見物客達
by ruriwada | 2008-04-25 22:54 | Comments(0)