ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada

瑠璃通信2部 160 カサ・ロサダ

7月6日
朝早くゴキブリバスターズ(フミガシオン=燻蒸消毒)が来た。1ヶ月に1回来て、排水口に薬を撒いて行く。以前は女性だったが、最近は男性が来るので、夫が留守の時は「ノーグラシアス」と言って断っている。
夫がいたのでやってもらったが初顔だ。浅黒く目つきの鋭い精悍な感じの人で、夫がいても怖い。人種偏見だと怒られそうだが、ブエノスアイレスでは油断大敵なのだ。

午後はIさんの日本語クラス。今日の話題はビセンテロペスのコスタ(海岸)問題。
ラプラタ川沿岸は本来は国有財産なのに、ずっと以前は沿岸に立ち並ぶ豪邸やヨットクラブなどが、川岸まで柵をして一般人が通れないようになっていた。ビセンテロペス市の住人達が結束して長年にわたって抗議を続け、市議会を動かし、柵を撤去して公園化した。
ところが最近、この一帯を開発する計画が出て来た。クリスマスイブに、開発反対派の議員達が浮かれていた間に、開発業者から買収されたらしい議員達が密かに集まって、開発を承認してしまったと言う。
住民があれよあれよと思う間に、幹線道路が作られ始め、公園の中に高層住宅がにょきにょき建ち始めてしまった。住民は工事現場でピケを張って抵抗を続けてるが、認可が下りてしまったので、警察も阻止できないのだそうだ。
まったく、政治の世界の汚さはどこの国も同じだ。
「おぬしもワルよのうー」・・黄門様にでも頼むしかないか。
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                                        カサ・ロサダ(大統領府)
7月8日
日本料理クラスの本日のメニューは「モツ鍋」。
先日サンホアニーノで食べたモンドンゴ(内臓を煮込んだ鍋料理)の内臓が柔らかく美味しかったので、これで日本のモツ料理を作ってみようと思ったのだ。結果は大成功。スープの味見の段階から皆が「おいしい」を連発。
アルゼンチンのモツは白くて薄くシワがよっていて、まるで伸縮包帯みたいだ。プリプリした感じだが柔らかい。味は日本のモツと同じ。
いつもは皆が帰ってから食べる夫だが、モツ鍋に目のない夫は、皆から勧められるまま、一緒に食事した。

今日は5月通りで500人のダンサー達による、踊りながらのパレードあると聞いていたので、皆が帰った後、5月広場まで行ったが、何もやってない。もうすでに終わってしまったらしい。
夫が「ついでだからカフェ・トルトーニに入ろう」と言いだした。トルトーニはブエノスアイレスで一番最初に出来たカフェバーで、観光の目玉の一つなのだ。私は平日に2度ばかり入った事がある。夫は何度か入ろうとしたが、週末のせいかいつも行列が出来ていてあきらめていた。
今日も30人ほど並んでいたが、夫は「今日は何が何でも入る。カフェ・トリトーニに入ったことがなくては、帰国してから友人達に大きな顔が出来ない」
10分ほど待って入り、カフェオレを飲む。古風でおしゃれな広い店内には、これまでに訪れた世界各国の有名人のサイン入りの写真や絵などが飾られている。格別に美味しいコーヒーと言う訳ではないが、博物館的観点からは一見の価値がある。
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                                   カフェ・トルトーニの入り口と内部
5月広場に戻ったら、カサ・ロサダ(大統領府)入り口に長蛇の列が出来ている。そうか、週末は中を見せてくれるのだ。早速列の後尾に並ぶ。並んでいる間に、5時15分前になると中から数人の衛兵が規律良く出て来て国旗のポールの下に不動の姿勢で立った。5時に国旗を降ろすセレモニーをやるのだそうだ。
夫が「写真を撮ってこい」と命令するので、行列は夫にまかせてカメラを持って駆けつける。5時と同時に国歌が鳴り響き、旗がするする下がり始めた。それをクッションのような入れ物の中にクルクルと手で巻き取ってゆく。全部収まると、それを掲げてカサ・ロサダの中に行進して戻って行った。
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                                           降旗のセレモニー
30分ほど待ってやっと庭に入り、又そこで10分程並んで建物の中に入る。エントランスの広間を抜けると、又もや行列。この先の内部を見るためには、ここで番号の書かれた色つきのカードをもらうのだそうだ。約1時間かかるという。
ここまで来たら、いまさら引き返せない。うんざりしながら並んでいたら、突然声をかけられ「何人か?」と聞く。「2人」と答えると、「カードをもらったが、見る時間がなくなったから上げます」だって。ケ・スエルテ(ラッキー)!!
周りの人達がにこにこしながら、「あなた達は並ぶ必要がない。このカードを持って、あちらの入り口で待ってなさい。色の名前と番号を呼んだら入ればいいのだ」と教えてくれる。観光客は地方の人が多いので親切なのだ。
お礼を言って入り口で待ったが、ここで又20分ほど待たされた。
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                                         カサロサダの内部
やっと入れて、ガイドの後をぞろぞろついて歩く。「絵と画家の間」には、アルゼンチン人の有名画家の絵がずらり。大小の会議室、大統領の執務室も見せてくれた。噴水のあるパティオもある。階段は総大理石だ。
7時少し過ぎ、見学を終えて出てきたら、建物全体がショッキングピンクにライトアップされていたのでびっくり。夜見たのは初めてだったのだ。
入場料は無料だった。これがアルゼンチンの素晴らしいところだ。国立美術館も無料。他の博物館、美術館も公営のは無料の所が多い。
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                                   ライトアップされたカサロサダ
by ruriwada | 2011-07-15 21:09 | Comments(0)