ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada

瑠璃通信2部 154 デルタ地帯

6月15日(水)
ブエノスアイレス市内から約40キロのティグレはデルタ地帯だ。レティロ駅から出ているミトレ線の終点ミトレ駅から、河岸に沿って走るコスタ線を2両だけの可愛い観光電車がデルタ駅まで走っている。
ティグレには何度か行ったことがあるが、この観光列車にはまだ乗った事がない。日本語の生徒のIさんに話すと、「一緒に乗りましょう」と言って下さり、ビセンテロペスにお住まいのIさんとミトレ駅で落ち合う事になった。
ついでに友人のNさんとKさんを誘い、レティロ駅前のプラサ・サンマルティンで待ち合わせた。
広場にはブックタワーがまだ立てられたままで、中高生らしい子供達が30人ほど、賑やかに記念撮影をしている。修学旅行らしい。しばらくして、一人の男の子が私に時間を聞きに来た。どうやら話しかけのきっかけだったらしい。
たちまちわっと全員に取り囲まれ、「どこから来た?スペイン語を話せるか?観光か?」などなど、皆がいっせいに質問を始めた。いやはやその賑やかな事。一人ががカメラを私に向けると、他の子達が先を争って私と一緒に写ろうとする。
「まるで女優さんみたい」と冗談を言うと「エ?本当?女優?」と聞かれあわてて否定。ほんと素直だなあ。そのうち先生まで現れ、質問開始。ブエノスアイレス州の、ブエノスから約200キロにある、ベインティシンコ・デ・マジョ(5月25)と言う市の、同名のセクンダリア(中高校)の生徒達だそうだ。年を聞いたら、14、15、16と言う返事。田舎町で外国人が珍しいのだろう。
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                                  2組に分けて記念撮影
でも周りを取り囲まれていちゃ、友達が来ても分からないだろうと、ケータイを取り出したとたん、ベルが鳴った。皆がいっせいに「しー!」と聞き耳を立てる。
「あ、kさん、今どこ?」と言った時、輪の外側にいた子供達が「あそこ、あそこ」
見ると後ろ向きでKさんがケータイをかけてる。Kさーんと声をかけ、「私の友達よ」と言ったとたん、こちらへ来ようとしたkさんとNさんをどっと取り囲む。
「え?え?え?」と二人ともびっくり。今度は二人がカメラと質問の集中攻撃。さよならを言って駅に向かって歩き出すと、ずっと皆で手を振っていた。
Kさんは「いつも一番先に来るルリさんがいないのでキョロキョロ探したけど、子供達しか見えなかったから心配していた。子供達の中から現れたのにはびっくりした」と大笑い。
無邪気で人懐こくて本当に可愛い子供達だった。とんだ嬉しいハプニングだった。

レティロ駅はその昔、かのチェ・ゲバラが革命に参加するため旅立った駅で、外観は最近化粧直しされてモダンになったが、内部は古色蒼然として趣がある。
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                                     レティロ駅構内
ミトレ線の終点まで1.10ペソ(約20円)。列車は実に安い。早く着きすぎたので、ミトレ線とコスタ線をつなぐ渡り廊下の骨董品街を見て歩く。
橋はブエノス市内のサンタフェ通りから続く大通りをまたいでいて、下をおなじみ152番のバスが走っているのが見えた。こんな遠くまで来てるのだ。通路には広いオープンスペースがあり、数脚の椅子とテーブル、通路沿いには古い家具類が陳列されている。コスタ線寄りの両サイドには小奇麗な骨董店がずらり。土産物も売っている。
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                 ミトレ線とコスタ線をつなぐ通路。ここで色々なイベントが行われるそうだ
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                 こんな珍しくて可愛い冷蔵庫も展示されている
家具修理店もあり、中年男性がソファーの張替えをやっていた。「皮かしら?」と、ぺちゃくちゃしゃべりながら見ていると、真向かいの店の親父さんが来て「合成だ。皮はこれ」と説明してくれる。
と、そこへ「日本の方ですか?」と日本語が聞こえた。盆栽をやっている杉本さんと言う日系1世の方で、來亜して60年になると言う。ここのオープンスペースで盆栽展をやるので見に来て下さい、だって。
スペースでは毎週土曜日午後7時からタンゴやミロンガをやっているそうだ。おじさん達と記念撮影。ブエノスからほんの少し離れただけなのに人情がこんなに違う。
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                                          コスタ線の入り口
駅に戻り、Iさんと会ってからまた橋を渡ってコスタ線へ。17ペソだが在住証明を出すと10ペソだった。、沿線には豪邸やシャレた家々が続いている。雨は止んだが曇り空なので車窓から川はあまり良く見えない。
終点のデルタ駅から川に沿って歩く。観光船やリバータクシーがずらりと並び、乗船デッキでは映画の撮影が行われていた。冬の平日だがけっこう観光客はいるようだ。しばらく歩いて、ティグレ線のティグレ駅を左手に見ながら橋を渡り反対岸へ回る。
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あちこちの家の庭先から川まで線路が敷かれている。何でこんな所に線路が?と思ったら、ボートを引くためだそうだ。川の両側にはヨットやボートのクラブハウスが立ち並んでいるのだ。
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               クラブハウスから川までボートを運ぶ線路
川沿いにはミニサイズの税関もある。ウルグワイ行きの船も出るからだ。沿岸警備隊のビルもあり、写真を撮ってからふと見上げると、バルコニーから警官が数人見ている。
あれ?カメラ写して良かったのかなと心配したが、にこにこして手を振ってくれたのでほっとした。
川に面したレストランに入り、コーヒーとケーキで一休み。観光船や浚渫船、丸太を一杯積んだ船などが通るのを眺めてると、のんびり観光気分になってくる。
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    カフェテリアのボーイさんの職人技。この後もう片手に山のように皿をつんで一緒に運んで行った。
川沿いをブラブラ散歩しながら元来た道を戻り、ティグレ線の駅へ向かう。Iさんはビセンテロペスで降り、残り3人はベオグラーノCで降り、駅前で解散。中華街で買い物をして7時20分に帰宅したら、夫がキッチンのテーブルでお箸だけ2人分並べて待っていた。
Commented by よいこ at 2011-06-21 10:49 x
 とっても素敵なところですね。コスタ線 乗ってみたいです。

最後の、おはしを並べてまっていたというのが最高です。jaja
Commented by ruriwada at 2011-06-21 18:34
今は火山灰で国内線はいつキャンセルされるか分からないので、ミクロで旅行してる人が多いようです。ミクロは楽ですが、時間がかかるので.あまり遠くへは行けません。ティグレは1時間で行けるし、列車だと格安だから一番手頃な旅行先です。私のお気に入りの場所で、帰国前にもう一度行って船に乗ってみたいです。
by ruriwada | 2011-06-21 08:28 | Comments(2)