ハッスルおばあちゃんのアルゼンチン日記


by ruriwada

瑠璃通信2部 98 サンルイス ④

4日目(9月9日)もメルロー市内の小学校で講演。午前中に2クラス続けてやるので大忙しだ。長年会社勤めで子供に教える経験などなかった夫も、数をこなすうちに板について来た。私もゲームの点数つけやら、撮影、下準備の手伝いなどで忙しいが、孫達の年齢の子供相手なので楽しい。
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                               小学校での講演
終了後モゴテバジョの管理小屋で、皆でチキンのランチ。野菜サラダをパクパク食べてる私を見て夫が「このサラダ、どこで調理してた?」と聞くので「裏の水道よ」と言うと、「おい、止めとけ。牛のフン入り水だぞ。1月に来た時、水飲んでひどい下痢した。あの水を引いてるんだ」だって。 ゲ!モー遅いよ。
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         モゴテバジョの管理小屋
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                      この面白いガス器具で沸かしたお湯でお茶を飲んだ
昼食後、日本から私達が持って来た鯉のぼりを、夫と通訳のkさんとで苦心惨澹しながらモゴテバジョの中に立てる。8月に帰国した時、夫が土浦市の老舗の玩具屋で、蔵の中を探して貰って買ったもので、財団20周年記念のお祝いに寄付したのだ。
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財団のメンバーからは花束が財団理事長のアナさんに贈呈され、鯉のぼりの下で記念撮影。それがすむと、Kさんは滝を見に山登りに出かけ(滝はモゴテバジョ内だが、ここからは上るルートがない)、他の人達はモゴテバジョの中腹にある「牛のフン入り」水源地を見に行く。
水源地の周りには新たに柵が作られていた。ああ、良かった!お腹は大丈夫だろう。
水源地の少し上に古代人の住居跡の石積みが残されている。海抜1,500メートルのこんな不便な所に人が住んでいたのだ。水が湧き出しているからだろうか。財団ではここにリャマを放牧して増やす計画なのだ。
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                   古代人の住居跡
皆に別れてホテルに戻ってから近辺を散歩。ホテル下の道路にミニキオスコがあり、店主の小母さんが犬を散歩させていて、「あんた達は何をやろうとしているのか?」と根掘り葉掘り聞いてくる。
モゴテバジョの広大な山地は何十年もの間ほったらかしで、地元の住民たちは勝手に出入りして、あたかも自分達のものかのように使って来た。それが急に持ち主が現れ、しかも公園にして入場料まで取るようになったので面白くないのだ。
半年ほど前には放火騒ぎまであったとか。夫は後でそのキオスコにビールやミネラルウオーターを買いに行き、その小母さんと友達になったそうだ。これもボランティアの仕事?
アナさんはふだんはブエノスアイレス市郊外に住んでるが、この町に別荘があり、全員をアサドパーティに招待してくれた。
家に着くとアナさんの娘婿が広い庭でアサド(焼き肉)を焼いていた。婿さんはビニール製プール製造会社の若い社長で、一家は近くに住んでいる。庭にキツネが数匹やって来た。アサドの臭いに釣られたのだろう。キツネは遠くから見ると犬にしか見えない。野生だが地区の住民たちがエサをやるので、人家の庭にやって来るのだそうだ。
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                        アサドの匂いに釣られてやって来たキツネ達
しかしパーティに呼んで下さったのはいいが、他の人達は皆数人毎に盛り上がって会話に熱中。スペイン語の下手な私達夫婦は全く蚊帳の外で、ただ黙々食べるしか能がない。
アメリカでも何度もパーティに呼ばれた事があるが、アメリカの知人達は気を使って絶えず話しかけてくれたのだが・・
どうもアルゼンチン人達はしゃべる事に夢中で、他の事にはあまり気が回らないようだ。娘さん夫婦の子供は3人いるが、退屈しのぎに10才の長男に、ノートを破いて風船とツルを折って見せたら大喜び。折り方を教えて上げたら器用に折るのでびっくりした。
食事の後、娘さんが送りがてら新築中の家を見せに車で連れて行ってくれた。現在も持ち家があるのだが、山の中腹の広大な土地に堂々と聳え立つ大豪邸だ。
kさんの話では「建築費は日本円で4億円はかかってますね」だって。ショック。日本のちっぽけな我が家が眼に浮かんだ。なんで日本の貧乏人達が、こんな大金持ちの住む国のボランティアをしなくちゃならないのかねえ。大いに疑問だよ、まったく!
私達夫婦は夜中の12時頃ホテルに戻ったが、Kさんはアナさんから頼まれ、日本の銀行に問い合わせの電話をかけに行き、ホテルに戻ったのは真夜中2時過ぎだったそうだ。
やれやれ、早寝早起きの雑穀草食民族の日本人にゃ、この夜行性でタフな肉食民族との付き合いは大変だ。
Commented by よいこ at 2010-09-30 19:03 x
 水でおなかをこわさないでよかったですね。
狐がでるんですね。アサードのにおいをかぎつけたんでしょうね。
 
 本当にこの国の人は夜行性でタフな肉食民族 同感です。日本人は速く寝ないと次の日もたないですよ。
Commented by ruriwada at 2010-09-30 20:15
全く、アルゼンチン人のタフさには付いて行けません。おまけに何事にもいいかげんだから、夫の講演依頼も何日と言うだけで、直前まで何の連絡もなし。こちらがギャーぎゃ言って初めて詳細が分かるありさまです。夫はとうとう切れて、今朝からご機嫌ななめです。
by ruriwada | 2010-09-26 23:06 | Comments(2)